魔法にかけられて

魔女の宅急便、全13公演本当にお疲れ様でした!



この魔女の宅急便の舞台に出演することが発表された2017.2.10から東京初日を迎え、大阪の大千穐楽を迎えるまでずーーーーっと冗談ではなく本気でこの舞台が毎日を生きる糧でした。

ほんとにたまたま、その2/10は年に2回ほどある、レポートが終わらなくて徹夜していた日で、朝の5時近くに終わらないレポートに苦しみながらTwitterを開いたら飛び込んで来た「阿部顕嵐」「魔女の宅急便」「ミュージカル」の文字に動揺して1人でパニックになり、絶対寝てるであろう同担にLINEを送ったりTLで誰か起きて?!と騒いだりしたあの明朝がもう7ヶ月の前のことだなんて信じられません。(ちなみにレポートは終わらなかったよ、でも単位は来たよ、ありがとう顕嵐くん!)






今考えても、あのそうそうたるカンパニーの中で顕嵐くんが0番に立つなんて普通ではあり得ないことだと思う。


初日に観劇した時は顕嵐くんが登場する前から他の出演者のレベルが段違いすぎて不安になったし、実際、千穐楽を迎えても、結果的にレベルは全然違ったとおもう。


それでも顕嵐くんがあのカンパニーで0番に立つ意味って何だったんだろう、とずっと考えてたけどその答えは出なくて。



公演期間中に20歳を迎えた顕嵐くんよりももっと14歳のトンボに近い人はいただろうし、顕嵐くんよりもっと歌の上手い人も、演技の上手い人もいただろう。



ただ千穐楽で堂々と0番に立ち歌う顕嵐くんを見て涙が止まらなかった。


顕嵐くんはここに立つまでどれだけの努力を重ねたんだろう。もしかしたら顕嵐くんはそんなこと考えながら観て欲しくないのかもしれないけど。



最後の挨拶、わかっていたけれど顕嵐くんは泣かなかった。


顕嵐くんを見ていただけのわたしが号泣している中顕嵐くんは一切の涙を見せなかった。


初めて出演する外部舞台で、原作があまりにビックネームで、共演する方々は本気のミュージカル俳優で、1人だけ基本の発声もできてなくて、けれどもこの舞台だけに集中できる環境ではない中で作り上げた舞台の千穐楽で彼は一粒の涙も見せなかった。



スラスラとお話はできなかったけれど、ただただこの作品に携われた喜びと、カンパニーのみなさんとお客さんへの感謝を述べた。



キキがキマコの町を旅立つシーンでの"旅立ち"の中にこんな歌詞がある


人は皆いつかは自分の足で立ち 

ひとり立ちをするのだろう

自分だけが持ってる何かを探し続け

世界に旅立つ 答えを求めて


この歌に勝手に顕嵐くんを重ねてしまったりもする。

今までの顕嵐くんのお仕事はジャニーズ内部の仕事に限られて来たとおもう。

わたしは顕嵐くんがジャニーズの仲間に、グループの仲間に頼っているなんて思ったことはないけれど、それでも初めての外部舞台にジャニーズから単身乗り込んだ顕嵐くんのことを思って涙が溢れた。




千穐楽のキキと飛ぶシーン、とても良い顔をしていた。

見たことないような顔をしていてハッとした。

わたしが今まで見てきた顕嵐くんの中にはなかった顔だった。



東京公演と大阪公演では顕嵐くんの演技も変化していた。


わかりやすいところで言うと、キキが大きな絵を運ぶところでキキのホウキを触って持ち出したり、

体調が悪くて飛べないと言ったキキが町長に責められているときに

「キキのことを悪くいうのはやめてください!」

と言うところで、東京では割と怒りに身を任せて叫んでいる演技だったけれど、大阪ではもう少し静かにこのセリフを言っていて、どちらかというと怒りよりも悲しみの方が強いのかなあ、と感じたりもした。


東京公演から大阪公演まで間が空いたとはいえ、その期間もびっちりお仕事が入っていて時間だってそんなになかったはずなのに東京公演楽で言った通りにお芝居を変化させてもっと良いものを、という気持ちは十分伝わって来た。



ミュージカル初心者のジャニーズJr.の顕嵐くんが主演を務める中で演出家の岸本さんをはじめ、他のキャストの方々のあったかさに触れて感動すると同時に、どこに行っても愛される顕嵐くんのことがとても誇らしくなったり、魔女宅を観劇した他担の方々が「とても良かった!」「感動した!」とわたしに伝えてくれて鼻高々だったり、こんな普通のこれといった特技もないような女子大生にも堂々と誰かに自慢できるものが見つけられました。

多分、これが顕嵐くんの中にある魔法だね。



そして、「誰の中にも魔法はある」ってすごく良い言葉だな、と思っていて、わたしの中の魔法って何だろうと考えたんだけど、

もしかしたら顕嵐くんを見つけて好きになったこと、それがわたしの中の魔法なのかもしれない。




次は単独主演舞台「何者」が決定しました。

初出演舞台だった「魔女の宅急便」はもう千穐楽を迎え、過去の出演作品になった。

他の"何者"でもなく、最高の魔法をくれた魔女の宅急便を経験した顕嵐くんが演じて良かったと言われる演技を観せてくれることを楽しみにしています。